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久米 民和
IAEA-SM-365/22, p.90 - 94, 2003/09
多糖類は放射線分解することにより種々の生物活性が誘導される。本報告では、これまでに当研究室で得られている成果をレヴューする。キトサン,アルギン酸,カラギーナン,セルロース,ペクチンなどの多糖類は放射線で容易に低分子量化する。これら分解産物に、抗菌活性(細菌や糸状菌に対する抑制効果),植物生長促進活性,植物自己防御物質の誘導,重金属や塩などの環境ストレス抑制など新しい機能が発現する。これらの生物活性について、特に農業利用分野における応用を解説する。
久米 民和
Chitin and Chitosan; Chitin and Chitosan in Life Science, p.190 - 193, 2001/00
キトサンは、放射線処理により粉末・溶液いずれの状態でも容易に分解する。放射線分解したキトサンには、抗菌活性や植物の生育活性化などの新しい機能の発現が認められる。抗菌活性としては、細菌(大腸菌E.Coli)に対する作用が強いが、糸状菌抑制効果も発現する。植物に対しては、植物の自己防御機能(抗菌物質であるファイトアレキシンを誘導するエリシター活性)の増大が認められる。また、重金属(VやZnなど)による生育障害の抑制効果や植物の生育促進などの効果も認められる。これらの結果は、天然高分子であるキトサンの放射線分解により、農業や医療分野で利用できる新しい機能を誘導できることを示したものである。
久米 民和
有機材料への放射線利用の新展開講演要旨集, p.1 - 6, 1998/00
多糖類やタンパク質などの天然高分子の放射線による変化と、その応用に関する研究を紹介する。多糖類は放射線によって分解し、本来有している生物活性が失われる。しかし、放射線分解産物の中には、これまでに見られなかった新しい生物活性が発現する場合がある。ここでは、多糖類の放射線分解産物の抗菌活性、植物生育促進効果、ファイトアレキシン(抗菌物質)誘導活性などについて述べる。また、タンパク質の放射線による変性と、新しい生物活性の誘導に関する知見も紹介する。
渡辺 宏; S.Bagiawati*; 田村 直幸
食品照射, 20(1), p.27 - 30, 1985/00
香辛料の放射線殺菌に伴う成分変化の中で、抗菌活性と抗酸化活性についてはまだ調べられていない。そこでこれらの活性に対する照射効果を検討した。7種の細菌に対する抗菌活性は Clove,Sage,Oregano,Rosemary,Thyme,Mace に高い活性が見出されたが、40kGyまで、照射しても全く活性変化は認められなかった。高い抗酸化活性は Sage,Rosemary,Clove,Mace,Thyme にみられ、その粉末とEtOH抽出液での活性に対する照射効果を調べたが、30kGy照射しても Clove,Mace,Thyme では全く活性の変化はない。Sage と Rosemary はAOM値で2hr程の変化が見られるが、この程度の変化は実用的に意味があるものではない。従って10kGyの殺菌線量では、これらの活性が変化することはないと結論できる。